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Yonenaga_Memoriaる

nyankomusume
Feb 5, 2013, 7:15 PM 12
2012年12月18日、米長永世棋聖が亡くなられました。12月18日と言えば、かつて長門有希が世界を改変した日だったりするので、何となく不思議な因縁を感じようと思えば思えなくもない巡り合わせだったりもしますが、その話を続けるとこのエントリが単にアニメの話をするだけで終わってしまいますので、やめておきます。
さておき。
米長永世棋聖への追悼の意を込めて、Yonenaga_Memorialと題したゲームを募集したところ、戎棋夷説さんよりご連絡がありまして、めでたくここに通算3回目となる師弟対決が実現したのでした。
実は、本エントリではチェスファン的視点からみた米長前将棋連盟会長の功績的なこと(特に対コンピュータとの関わり方等)をどっぷりと書くつもりで、ていうかデスクトップにある yonenaga.txt というファイルにはあれこれ書いてあったりもするわけですが、しかし何と言うかこのゲームが終わった直後にこういう問題(LPSA対局ボイコット事件)が起こったりするあたり、米長邦雄の負の影響パねぇなー、と思い、余計なことは言わない方がいいような気がして、しばらくこの話は封印することにしたのでした。
そんなわけで。
3回目となった対戎棋夷説戦ですが、過去の対局はどうであったか?
1回はこちら(戎棋夷説さんのサイトの自戦記です)
黒番にゃんこむすめがシシリアンディフェンスから3...Nf6とやったら師匠がカチンときた一戦。狙いどおり乱戦に持ちこんだものの結果は負け。
こちらが2回目(ものぐさ記念対局)
ダニッシュをにおわせておいてのスコッチを用意していましたが、あっさり外されやっぱり負け。
で、3回目。つまり今回。
またも黒番となったにゃんこむすめは、今回はもうあまりごちゃごちゃと考えずに自然体でやろうと、そう思っていたわけです。
普段どおりとは何か?
チェスのオープニングにおける2手目までで一番多いパターンは
A. 1.e4 e5 2.Nf3 Nc6 (以下ルイ・ロペス定跡等)












B. 1.e4 c5 2.Nf3 d6(他、e6 Nc3等) (シシリアン・ディフェンス)












C. 1.d4 d5 2.c4     (以下クイーンズギャンビット、スラブディフェンス等)












D. 1.d4 Nf6  2.c4 e6 (以下キングズ・インディアン等)





といったところでしょうか。





にゃんこむすめは黒番ではB.が一番多く、次がD.
D.以下は、例えば
1.d4 Nf6  2.c4 e6
 ここで
 3.Nc3 なら 3.. Bb4 (以下ニムゾ・インディアンディフェンス等)











 
3.Nf3 なら 3.. b6  (以下クイーンズ・インディアンディフェンス等) 


 と指すのが黒番を持った時の、にゃんこむすめの基本パターンです。







ちなみに上の 3..b6のところをニムゾ・インディアンディフェンスと同じようにビショップを 3..Bb4とするのをボゴ・インディアンディフェンスと言いますが、名前が気に入らないので指しません。いやボゴって確かこのオープニングの考案者の名前から取っているので、気に入らないとか言うのも失礼な話ではあるのですが、だって言いにくいんだもん。
白番の時は、もうほぼ 1.c4 一択。イングリッシュオープニング。

これはchess.comを始めたころ、1.e4 や1.d4ではどうも海外の方に経験値で勝てないというか、何か序盤からうまくダマされてる感を味わったことがあったため、序盤からセンターで喧嘩するのを避け、クイーン側を抑えてからフィアンケット&キャスリングすることで、序盤の駆け引きの状態からさっさと抜け出したい、、という思いから試行錯誤して辿りついたものだったのです。まぁ、やってみたら割と棋風にあっていたのかもしれません。そう言えばシシリアンで 1..c5 とした時のクイーンとポーンの位置関係が似ています。この形が好きなのかもしれません。
ところで。
Yonenga_Memorial直前の頃、戎棋夷説さんはブリッツでのダニッシュが行き詰まったか何かで、最近は主に 1.d4を試している、とtwitterで呟かれていました。
で、にゃんこさんむすめはちらっとだけ考えた。

仮に 1.e4 ならシシリアンにして以下、……と指す。つまり1局目において戎棋夷説が「カチンときた」あの変化をもう一度試そう、と。同じ局面になった時、どのように指されるか興味があったからです。
とは言え、恐らく今回は 1.d4だろう、と。上に書いたD.のオープニングになるのではないかと考えて、戎棋夷説さんの初手を待っていました。
……待っていました。
……待っていました。
……待っていました。
……
……
……
 
 1.c4 

……。
……。 
何だと!? c.4だと? それにゃんこむすめの一張羅やないかい!

そうでした。この対局は米長邦雄追悼試合だったのでした。米長永世棋聖の現役時代の将棋は全く知りませんが、伝え聞くところによれば「相手の心理を読んで突いてくる」将棋だったといいます。そして、戎棋夷説さんと言えば、戦術師でもありまた占術師としての顔もあるのです(上手いこと言った)。
今回はにゃんこむすめの、いたいけでか弱い精神をこれでもか、これでもか、ほーれほーれと責めてくることを、予想しておくべきというか警戒しておくべきでした。が、もう後の祭りです。

ところで、長州小力という芸人さんに聞いたことがあるのですが(恒例)、相手のレスラーが長州小力に対して、小力の得意技であるサソリ固めを仕掛けることを掟破りの逆サソリというのだそうです。
この1.c4 はまさしく戎棋夷説さんがにゃんこむすめに仕掛けた掟破りの逆サソリならぬ掟破りの逆イングリッシュだったと言えるでしょう。いやそれどんな掟だよ、って話ですけど。
その後もにゃんこむすめは事あるごとに責められます。主にチャットで。引用しますと、例えば
「いくら相手の得意戦法だろうとも、私は80年代のイングリッシュ黄金期にプロの棋譜を並べた者である」
「80年代のイングリッシュと言えば、87年のKKマッチでの主力兵器でしたもの。私の世代はカルポフの「In Action」シリーズでそれをとことん並べてる」

……うわぁ、にゃんこむすめより全然詳しそうじゃん!

何というか、手の内を読まれ続け、主導権を握られっぱなしのまま反撃のチャンスを掴むことなく終わってしまったような一局でした。
もう少し戦い方の幅を広げるとか、終盤に入ったあたりの判断力を培うべきだと痛感し、この対局以後、にゃんこむすめはCapablanca's Best Chess Endingsを再読したりとか、あと黒番のレパートリーにカロカンとスラブディフェンスを加えるべく研究を開始したりしたのでした。

どのくらい真面目に研究してるかというと、それやってる間に、ぼくらの渡辺明が順位戦で羽生さんに負けて名人挑戦の目がなくなり棋王戦第1局も負けてしまったという……。

あと風邪をひいて胃腸が大変なことになりました。ぶっちゃけYonenaga_Memorial終わってから悪いことばかり起こるので、こりゃ追悼じゃなくて祈祷をしなくては……ってな感じで、自宅から行ける範囲で一番可愛い巫女さん(注:ツクモさん(via駒.zone)ではありません)を見かけたことのある神社まで行ってお祓いしてもらったくらいですよ、いやホントに。
みなさん、風邪に気を付けてくださいね。 
 
 
 

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