Endgame Study(1)

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実戦よりスタディ向きの局面が現れたので紹介します。

Black to playでドローにしてください。

解説は以下から。

いかがだったでしょうか。このスタディを解くためには、いくつかのエンドゲームの知識が必要です。

1. a7ポーン+a8ルークに対してディフェンス側がドローにできる形

この形が基本です。黒ルークはポーンを後ろからアタックし、黒キングはg7とh7を行ったり来たりします。

もし、黒キングがg7かh7を離れた場合にどうなるかは調べてみてください。

2. ルーク+ポーン対クイーンのフォートレス

チェスには、駒損しても決して負けない形があります。それをフォートレスと呼びます。

いくつかの重要なフォートレスを抑えておくことは実際のゲーム上でも大切です。

このスタディでポイントになるのは、以下のフォートレスです。

ポーンがbファイルかgファイルにいて、ルークがポーンで守られ、ポーンがキングで守られていて、クイーンを持っている側のキングがルークの後ろ側にいないとき、ドローにできます。

(他にもいくつかドローになる配置はありますが割愛。詳しくはhttps://en.wikipedia.org/wiki/Fortress_(chess)#Rook_and_pawn_versus_queenを見てください)

これをもとに考えていくと、手順の意味が分かります。

47...e3!!

消去法でこの手しかありません。他の手は白がクイーンを作れるか、白のクイーンに対して黒がルークを捨てるか、ルークを素抜かれます。

48. Kg2!

白もベストの手で対応します。うっかり48. Rh7??は48...e2!としてクイーンを作られます。

48... Rf1!

これも好手です。白はキングをポーンに近づけないといけませんが、f2, f1のマスは抑えられているので、都合

49. Kf3

しかありません。

49... Kxf6!

このタイミングで取ります。

50. Rf8+

この手以外は50... Kg7!と戻られ、本項1)の形でドローになります。

50... Kg7!

この手に対してもこれで良いです。一見、

51. a8=Q

この手で黒負けですが、

51... Rf1+!

これでルークが素抜けるため、クイーン対ルークになります。

52. Kxe3

ポーンを取らなくても結果は同じです。

52... Rxf8!

これで、白がチェックを続ける限り黒はg7とg8を行ったり来たりし、白からのチェックが途切れたらルークをf5に持っていくと本項2)の形でドローになります。本譜は最も短いバージョンを記載します。

53. Qe4 Rf5! =