毒を食らわば女王まで
1.e4といえばフィッシャー。フィッシャーといえばナイドルフ。
ナイドルフといえばポイズンポーン。
というわけで、今日は私がプロチェスリーグで見たQサクリラインについて書きます。
え、あのサムネでフィッシャーの棋譜じゃないのかって?
まあ、それはそれ、これはこれです。
本当はこのラインを温めておいて、いつか使ってみんなを驚かせた後
解説を知ったげにブログで披露する予定だったのですが、
冷静に考えたらそんなかっこいい展開あるわけねーわな、って気づきここに公開します。
Raja, Harshit (2427) -- Ter-Sahakyan, Samvel (2563)
PRO League Group Stage (9) chess.com INT
2018.03.07 1/2-1/2 B96
1.e4 c5 2.Nf3 d6 3.d4 cxd4 4.Nxd4 Nf6 5.Nc3 a6 6.Bg5 e6 7.f4 h6 
ちょっと変わった手に見えますがセオリーです。
俗にディレイドポイズンポーンという形になります。
通常のポイズンよりも、黒からh6 白のBh4を入れた形は黒にとって得だという主張ですね。
今回の変化で、黒キングはe8-f8-g8-h7まで逃げるのですが、
この際にh7マスがポーンで埋まっていると即死でした。
8.Bh4 Qb6 9.Qd2
一番挑戦的なラインですね。9.a3もあってこれは穏やかです。
この手で間接的にb2ポーンを守っています。
9... Qxb2 10.Rb1 Qa3 11.e5 
典型的なブレイクです。11.f5というのもあるので、どちらも覚えておきましょう。
11... dxe5 12.fxe5 Nfd7 13.Ne4 Qxa2 
ちなみにここで13... Nxe5?は 14.Nb5!の変化で白勝ちます。
14.Rd1 Qb2?!
14... Qd5が圧倒的メインラインですが、狙いのある一手ですね。
黒はBb4で駒得の狙いがありますが・・・?
15.Bc4!?
白は15.Qe3がメインでラジャボフがカリヤキンに見事に勝った有名な試合があります。
この棋譜から15.Qe3で白は満足とみなされており、14... Qb2自体ほとんど指されません。
(グラマスレパでもQe3にしか触れてませんでした)
ただ、この手はQサクリも考慮に入れた面白いラインなのではないかと思い紹介。
ちな、ラジャーカリヤキン
15... Bb4 16.O-O!? 
おいおいおいおい、って感じの手ですね。成り立つのでしょうか?
私もよくわかっていません。
16... Bxd2 17.Nd6+ Kf8 18.Rxf7+ Kg8 19.Nxe6 
さてQ捨ての価値はあったのでしょうか?
19... Be3+ 20.Kh1 Qxe5 21.Rdf1 Nc6?
さてここで問題です。白番最高の一手を指してください。
両対局者も解説者も、見逃した最高の一手を。見えたら天才です。
実際の対局は白がドローに逃げましたが、Qをサクっても最悪ドローに逃げられる
セーフティネット仕様は嬉しいですね。
「すごいプレパをしてこれ勝勢なんだけど、忘れた。しゃーなし、ドローにしよう」
という権利を自分が持っていることは実戦的に非常に大事です。
22.Rf8+ Nxf8 23.Rxf8+ Kh7 24.Bd3+ g6 25.Rf7+ Kg8
26.Rf8+ Kh7 27.Rf7+ Kg8 28.Rf8+ Kh7 29.Rf7+ Kg8 1/2-1/2
最後にまとめた棋譜を。