Rook and Rook-pawn on seventh vs. Rook
白は昇格を狙うため、キングをa8から脱出させたい。そのためにはルークでbファイルを支配する必要がある。逆に黒はキングがcファイルまで来ればルークがbファイルから退却させられてもドローにできる。
1.Rc1 Ke7 2.Rc8 Kd6!
しかし黒のキングは間に合わない。もし黒のキングの初期位置がe7であったならば、
黒は白のキングをa8閉じ込めることを諦め、代わりにc5マスをコントロールし、abファイル間で連続チェックを仕掛けようとしている。
3.Rb8 Rc2 4.Kb7 Rb2+ 5.Ka6 Ra2+ 6.Kb6 Rb2+ 7.Ka5 Ra2+ 8.Kb6 Rb2+ …..
白は8ランクを移動してcファイルへと逃れることができるが、もし2...Kd7 とすれば、黒はc5マスをコントロールしておらず、白はより簡単に勝つことが出来る。
3.Rb8 Rc2 4.Kb7 Rb2+ 5.Ka6 Ra2+ 6.Kb6 Rb2+ 7.Kc5!
cファイルに脱出を果たした白のキングはaファイルでのスキュアによってポーンが取られる心配がなくなる。
7…Rc2+ 8.Kd4 Rd2+ 9.Ke3 1-0
黒の連続チェックが尽きて、aポーンが昇格して白の勝ち。
「第2フェーズ キングの安全の確保」
2…Kd6としても、白のキングは8ランクを移動してabファイルからの連続チェックから逃れることができる。しかし白のキングがa8から脱出した後も、キングが黒のアクティブなルークの攻撃にさらされて、すぐにポーンを昇格させることはできない。
3.Rb8 Rc2 4.Kb7 Rb2+ 5.Kc8 Rc2+ 6.Kd8
白のキングは黒のキングを壁にしてルークのチェックから逃れる。殆どの場合において、ルークの連続チェックから逃れるために非常に有効な方法である。しかし……
6…Rh2!
メイトの狙いが白のキングに襲い掛かる。
7.Rb6+
白はメイトの狙いから逃れなければならない。もし7.Ke8とすると、7.Ke8 Rh8+ 8.Kf7 Rh7+ 1/2-1/2
7…Kc5
黒はルークを攻撃しつつ、今度は7、8ランク間で連続チェックを仕掛けようとしている。もし8.Ra6とすると、
if 8.Ra6 Rh8+ 9.Ke7 Rh7+ 10.Kf6 Rh6+ 0-1
他の手では白のキングがb6から再び6ランクのキングの壁に逃れてしまう。
8.Rc6+!! Kb5
最も重要なポイント。この一手で白は状況を打開できる。もし取ると、8…Kxc6 9.a8=Q+ 1-0
9.Rc8
スキュアがあるため、まだ白は昇格できない。そこで8ランクをルークでコントロールし、さらにb8にキングの隠れ家を作る。
9…Rh8+ 10.Kc7 Rh7+ 11.Kb8 1-0
黒の連続チェックが尽き、さらにメイトの狙いを作ることもできなくなった。よって白の勝ちとなる。
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局面図の利用に慣れてないので作業が大変でした。
内容に欠陥がありましたら報告してくださると有り難いです。