ショートゲーム No2
短い手数のショートゲームを解説。 初歩のチェス入門。

ショートゲーム No2

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lrving Chernev 著
The 1000 Best Short Games of Chess
より

Game 2
Brighton,1845
KENNEDY AMATEUR
(白のナイト落ち)

1.e4 e5

2.Bc4 Nf6

3.d4 Nxe4

4.dxe5 Nxf2

5.0-0 Nxd1

1-0 黒投了

(もし続ければ、

6.Bxf7+ Ke7

7Bg5# 1-0 )

この棋譜は、実際は5.NxD1で黒投了となっています。
続ければ上図の通りメイトイン2です。
e5のポーンがキングの出口を抑え、ルークに支えられたf7ビショップと
g5のビショップで鮮やかにチェックメイトとなっています。
このように、キングの動けるマスを効果的に抑え、まずは弱点であるf7に効果的に
利きを集中すること。
これが、序盤の一つの攻撃の要となります。
逆に言えば、序盤は自分の「f7、もしくはf2スクエア」に注意して戦わなくてはなりません。
■死のスクエアf7、f2
黒であればf7、白であればf2スクエアは初期配置で「キングのみが守っている」
一番弱いスクエアです。
 キャスリングすればそうではなくなりますが、初期配置で守備が整っていない場合、
ここに攻撃を集中することでキングの安全を脅かし、キャスリングのチャンスを奪ったり、
大きな駒得をしたり、このようにチェックメイトし序盤で勝利することが出来ます。
そうでなくとも、相手を守勢に回らせれば、最低限試合のペースを握ることが出来ます。
チェスはアドバンテージを常にどちらが握るかが大切なので、
早い展開をし、相手の急所を効果的に連携して攻めることが重要になってきます。

Bc4は基本の展開位置です。

最初のf7にビショップの利きが通りました。

白が3.d4とした場面。

駒の利きに乗せてポーンを当ててセンターポーンをブレイクする手。

相手がとっても取らなくてもポーン交換が出来、

センターに白のポーンが残ります。

ポーンを突くときは他の駒との配置の関係を意識して突く事が重要です。

白がexdとし、黒が3....Nxe4とした場面。

白は駒の配置からメイトの最終図が見えていますのでクイーンは囮です。

4. ...Nxf2 からクイーンを取られても黒の手はチェックする手ではないので、

白が先にメイトすることが出来ます。

ただ、怖いのは白が 5.Kxf2 とナイトをとると・・

Qh4!!

キングはキャスリングをできなくなり、ビショップをフォークで取られてしまい

敗勢です。

なので白はキャスリングします。

5.0-0!

そのあと黒は誘惑に負け、クイーンを取ります。

しかし、ルークの利きがf7に通りました。

黒は白のクイーンを取った代わりに致命的なチェック 6.Bx7+ を許し、

6. ...Ke7 7.Bg5#となります。