
2015 タタスティール 羽生さんのインタビュー勝手に和訳
羽生さんインタビュー勝手に和訳
2015年度のタタスティールでインタビューを受けていたのを勝手に和訳
たぶん羽生さんが観戦者として大会に行ったところリポーターと出会った様子
https://www.youtube.com/watch?v=JfJamyTbU-k
権利関係まずったら消します
リポーターと羽生さん(以下敬称略)との会話
リポーター
さて今日はWijk aan Zeeの開幕日ですが特別なゲストをお招きしました。
将棋界で最強の呼び声高い、日本のプロ棋士の羽生善治さんです。
さて、今回はどういった理由で来られたのですか?
羽生
はい、私はこれまで大きなスーパートーナメントを見たことがありませんでした。
SGM間の試合を生で見れるような機会を今回得られて、大変楽しみにしています。
リポーター
SGMさんと出会いましたか?
羽生
幸運にも、大会に出る何名かの参加者が私と同じホテルに滞在してまして
実際に出会うことができました。
リポーター
それはよかったですね。さて将棋とチェスの類似性はいかがなものでしょうか?
羽生
そうですね。一番基本的なのは駒の動き方で、全く同じ動きをする駒が三つあります。
チェスでいえばビショップ、ルーク、キングですね。
その反面将棋はチェスと違って、取った駒を自駒として打つことができます。
全く違ったルールではありますが、打った駒の動き自体は変わりませんので共通しているとも言えます。
リポーター
あなた自身はチェスをしますか?
羽生
はい、15年程前にフランス人の方にチェスを教えてもらい指すようになりました。
国際的なオープン大会にも参加したこともあります。
リポーター
たしかレート2400くらいだったと思いますが、どうですか?
羽生
そうですね、大体2400でFMを持っています。
リポーター
かなり遅く始められた割に、非常に高い値に感じます。
もし若い時から始めたら、どれぐらい強くなっていたとか考えたことありますか?
羽生
いやあ、分からないですね。
リポーター
2400レートを取得するというのは非常に大変なことですよね。
羽生
なんといいましょうか、私はチェスをする時に将棋の経験を活かせるのです。
例えばですが私は一日かけたり、ときには二日かけて一つの対局をします。
ですので、大会のような長い持ち時間の対局も問題ありません。
局面にもよりますが、どうやって次の手を考えるか、どのように局面判断するかというのは
将棋とチェスは非常に似ています。
私の将棋力はチェス盤の上でも有利に働くといった具合です。
面白い試みかなと思います。
リポーター
分かりました。間違ってるのならば訂正いただきたいのですが
将棋はタクティカル寄りでチェスはポジショナル寄りと聞きました。
どういった面白さがありますか?
羽生
私は二つの素晴らしいゲームを比較して常に思うのですが、大きな違いもあります。
例えばチェスはオープニングで緊張した場面が続き、エンドゲームでは静かに終わります。
将棋では全く話が違います。序盤は静かに、終盤は荒々しく変貌します。
しかし両者の戦略・ゲームの背景・歴史的事情・序盤理論の進化等を見てみますと
似通った点もいくつか見受けられます。
将棋の古い戦略は中央が大事でしたが、最近では主導権をとることが重要視されています。
これってチェス界においても同じことが言えますし、今日の試合でも似たようものはありましたね。
センターへの主張が小さい代わりに反撃をつくるといった試合がね。
こういった共通項を見つけるのは非常に興味深いです。
リポーター
そうですね。では最後の質問です。
今後この大会であなたを見かけることはありますかね?チェス盤の前に座っているあなたをね。
羽生
できれば大変うれしいのですが、難しいことですね。
とにかくチェスは楽しんでプレイしていきたいと思ってます。
リポーター
ありがとうございました。
私の感想
普段から羽生さんの言葉使いを知ってる人ならばもっと粋に訳せただろうという残念感。
インタビューというのは口語的にするのか、文語的にするのか難しかった。
インタビューの人と羽生さんがチェスをEuropean Chess Western chessなどと言い換えているのが面白かった。