ねっとり解説 クイーンズ・ギャンビット2

ねっとり解説 クイーンズ・ギャンビット2

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※重要なネタバレとアレな内容を含みますので
苦手な方はブラウザバックで



私のここ好きポイントを語りながら、私なりに小ネタを解釈していく自己満足ブログです。
再生時間と合わせてネタを書いてくのでよかったら再度見直してみてください。

[00:00] エクスチェンジ 
そのまま交換という意味ですね。養子として違う環境に移住したベスの事を指してるのだと。


[02:00] 電球
シャイベルが電球を交換して、光るようにしていますね。交換してその先を光らすという未来を予兆しているように思えます。まったくの無言ですが。

[04:36] 年齢の嘘
養子として嘘をつかされます。とくにこの義母からすれば年齢は大事なようです。おそらく亡くなった娘さんが生きていればこの年齢だったのでしょう。ちなみにチェス界でadoptっていうと相手に対して10連勝して子ども扱いするといスラングがあります。



[06:00] なくなった本
ここで初めてもらったMCOが無くなってしまいました。シャイベルさんからもらった本なのになくしてしまって彼にたいして申し訳ない気持ちもあるでしょう。

[14:22] 芋っぽいファッション
ベスは自分の服装をダサイと陰口をたたかれて、かなり気にしている様子です。彼女の家じたいは金持ちというか金持ちだったのですが、服装に気を使えるほど余裕はなさそうですね。

[18:00] 父親が娘の服装に注意を
こういうことはむしろ母親が注意を促しそうですが、父親が服がいつも一緒なのを気にしています。おそらく母親が養子を願ったものの、ベスは思った通りの少女に育たず無関心が続いています。それに対して父親のほうはある程度愛情がありそう。

[21:30] 司書との会話
チェスに明るい司書のようです。カパブランカをGMとして紹介しています。世界で最初にGMの称号を与えられた人物の一人で、直感的でエンドゲームに天賦の才があります。

[24:50] Chess Review
1961年に出た実際の雑誌がドラマの中でも登場しています。おそらく記事まで一緒なんじゃないかと推測。そこではUSSR ソ連がチェスにおいて支配的なことが読み取れます。ドラゴドルフの形が載っていたりPawn Power in Chessが載ってたりします。水野優さんが日本語として書籍化もしてるものなのでよかったらどうぞ。名著として有名です。あとドラマの中でパノフさんがIMとして紹介されていて逆にびっくりですね。定跡名にもなってるくらいだからGMとばっかり。ソ連のチェスとそれ以外の世界のチェスといった構成になってました。あとここでトーナメントの存在を知ります。

[27:42] シャイベルおじさんに援助申し込み
お金が無かったので彼にお金を借りて、倍にして返すと約束します。

[30:13] 欲しかった薬物と天井
薬物を手に入れいつものように駒を動かそうと思ったらレースとかいううざったいものが邪魔をしました。ので引き裂いてさっぱりした状態にして脳内盤を動かしましたとさ。

[33:30] 女性のアンレートだがオープンに殴り込み
難色は示されましたが、ルール違反ではないということで難易度の高いところに挑戦。彼女の高慢さと強さがうかがえるエピソードです。あとここでは当然スイス式ですね。

[35:45] なんで女性同士?
かなり細かくチェス界のルールが知れるよいドラマです。あとここでベスがなんで女性同士なのかと疑問を呈します、弱い同士だからなのか、主催者が意図的にペアリングしたのか。ここで私が思い出すエピソードはHou Yifanが5手リザインしたお話ですね。彼女は一プレイヤーとして扱われたかったのです。だが主催者が女性同士のペアリングを意図的に組んだとしてその反抗の態度として早期リザインをを示しました。言葉足らずで申し訳ないがこちらに記事が載ってます。

https://en.chessbase.com/post/gibraltar-flash

[36:50] 早期決着
実力差のあるマッチが一番最初に決着がつきます。ベスが強いっていうエピですね。

[40:00] ドロー?
敗勢でドローオファーはダサイのでやめましょう。最後の抵抗と言えるのかもしれませんが

[43:00] タウンーベス

分かりやすく言えば黒のベスが白のタウンを舐めてますね。強者同士ならば白が当然勝ち越す形なので、黒は選ぶべきでない定跡です。だが、私はその程度の不利ひっくり返して見せるという勝気な心が読み取れます。ちなみにタバコ臭い場所ですが、昔は喫煙オーケーでした。今はダメです。タウンが終盤になると服を一枚脱いでるのが熱気を表していてよいですね。

エンドのタクティクス。

[46:01] 女性のトラブル
あんまり言及するのもアレですが、孤児院でも義母にも教わらなかったのかなぁという感じですね。あまり愛されてない気がしちゃいます。義母は娘が帰ったというのにTVディナー食べながらろくに会話もしませんし。

[51:25] 義母が母になる瞬間
夫が帰ってこれなくなったという問題発生。おそらく養子縁組をできる条件ってのがあって父母が揃ってることなのだと思います。義母は娘との関係を継続するために嘘をつくことを決意、そして本当のお母さんになることを宣言します。

[53:25] ベスーベルティック
黒のベルティックは自信家で女性がチェスとか・・・って考えの持ち主です。遅刻にあくびと緊張感ナッシングですね。これが元ネタの棋譜です。


[60:00] 大金を使ってショッピングします。チェス用具とマネキンの服装、女の子の面とチェスプレイヤーの面が両立してていいですね。本はimprove your chess(実際にあるが同一かは不明)とMCO(おそらく7版)です。

[61:00] 単核症という仮病
この病気は唾液観戦をするので別名キス病というらしいです。回しのみや口腔内の唾液の交換で発生することもあるそうな。パーティーや男の子遊びと無縁なベスがこの病気にかかったという嘘は皮肉ですね。