
ねっとり解説 クイーンズ・ギャンビット5
※重大なネタバレとアレな内容を含みますので
苦手な方はブラウザバック
[00:00] フォーク
複数の男性と関係を持つことの示唆でしょうか?
[04:40] 本
A.I. Deinkopfが作者のMiddle Game Strategyという本が作中で登場しますが現実で存在するかはわかりませんでした。似た題名の本はありますが年代も表紙も似てないです。
カパの”我がチェス人生”
こちらは実在する本
アレヒンの1938年ー1945年のベストゲーム
ちょっと自信ないけどもこれだと思います。
著Meyer Rook and Pawn Endings これは不明。
[05:20] 棋風について
カパは直感的プレイヤー、ボゴジュボフとグリュンフェルドは記憶型プレイヤーと称されています。ボゴジュボフ「私が白なら私が勝つ、私が白だからだ。私が黒なら私が勝つ、私がBogoljubovだからだ」と宣言した人。
[05:30] 序盤や中盤 終盤の定跡をね
日本語訳だとこうなっているのですが少々残念です。原文はopening variation、middle-game strategy、endgame theoryです。チェス勢的に訳すのであれば「序盤の変化や中盤の戦略、終盤理論」ですね。”終盤”と”定跡”という二つの単語が結びついてると大変違和感です。
[06:40] 担任の先生が教えてくれた
担任の先生の名前はGreccoだそうです。元ネタは当然Greco。
[07:25]
アレヒンの棋譜からとったアイデアをベルティックが示します。君は自己対局だけでなく、本からもアイデアを吸収しているかいと投げかけます。
[10:50] 棋譜について
1962年のボルゴフ(ペトロシアン?)がレニングラードで指したゲームのすばらしさ、ルークエンドの素晴らしさ、ルチェンコ(劇中の人物)とスパスキーが出てきます。
[14:10] テレビ
テレビに同時対局の様子が写ってますね。
しかも格上側が子どもでレシェフスキーさながらです。
ボルゴフのインタビューで"I can fight against anyone but time"と言ってますが
カスパロフが似たようなことを言ってた気がします。定型句なのでしょうが感慨深いです。
[14:35] スミスロフとボトビニク戦について
ベルティックが実際の盤で並べる中、ベスは料理をしながら脳内盤で同じ局面を再現しているシーンですね。ベスの強さが分かるシーンです。
[19:32] フィリドール
ベルティックは古典チェスにも詳しく、フィリドールが彼にとってのヒーローみたいです。
モーフィーやシュタイニッツは狂気に陥ったと述べてます。ありえない妄想にモーフィーは悩まされ晩年は神経衰弱で大会などにも参加しなくなったようですからね。
[22:54] You're too sharp for me.
ベスはベルティックから半ば対局を拒否されたような形になりました。強くなるのは嬉しいことなのですが友人がついてこれずに対局しなくなるのは寂しいことですよね・・・
[24:10] 別れ
ベルティックは電気技師になることを宣言しチェス熱は以前より冷めてしまったと。こういう別れは長らく趣味をやってるとあることですが、寂しいですね。ベルティックが別れ際に渡した本です。ベスと彼が似ているといいます。モーフィー自体はポジショナルチェスを始めたプレイヤーとは言われてますが、彼の棋譜はKGやらエヴァンス等攻撃的なものが多いです。ポジショナルの先駆けってだけですね、魂は攻撃です。モーフィーは手が小さかったそうな。モーフィーの異名について聞かされます。
チェス界の誇りと悲しみ よい名前ですね。
[28:55] ベニーワッツとの再会
ちなみにこのイケおじはいっつも似たような服装をしています。金が無いのか複に興味が無いのか、キャラをわかりやすくするためなのかはよくわかりません。woodpusherーチェスのピースを動かしてるのではなく、木片を動かしてるみたい。つまりヘボの事を意味します。
[30:45] ここの演出
音楽も心地いいし演出がいいですね。あと投了するときにキングを倒してるシーンに注目。ハイクラスな大会では無言で握手が基本です。わざわざ凝った敗北宣言を彼らはする必要が無いので、アマっぽい投了を見せているのかなと推測しています。
[35:31] ピースムーブ
ベスとワットが同レベルに追いついたことを示しています。しかもピースムーブということで、カパブランカから抜け出してアレヒンのようなダイナミクスプレイができるようになった演出かなって思います。
[37:00] ブリッツタイム
ベスはチェスフレがいないせいか、ブリッツが非常に弱くぼろ負けしてしまいます。部屋に戻った後悔しさで複雑な表情をしていますが、ほんの少しだけ嬉しそうに見えたのが印象的でした。チェスプレイヤーは強敵に出会うとわくわくするものです。
棋譜などはこちらからお借りしています。ありがとうございます。
https://www.chess.com/article/view/queens-gambit-every-chess-position#episode-5
[42:20] 招待制
強かったり人気が出ると招待制の大会に招かれます。賞金も高く、ハイレベルな人と戦えて美味しい大会です。