初心者用 一手ごとの解説 オペラのチェス

初心者用 一手ごとの解説 オペラのチェス

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対局場に投稿したものとほぼ同一。
盤を使わず、このページだけで完結しているものを作りたくて作りました。
棋譜にコメントも考えましたが棋譜とコメントが別々に表示されないので、自分の望む形が作れず
盤面を一手ずつ用意することに・・さすがに二手ずつくらいにすればよかったです。
1.e4
非常に優れた一手。センターにポーンを置いてf5,d5マスをコントロールする。
同時にBとQの利きを開放する最も攻撃的でロジカルな一手。
古来は最強で盤上唯一の手と考えられていたが、現在ではd4,Nf3,c4なども有力である。
1...e5
基本的な理由は同上。白番からのd4を妨げているのがポイント。
2.Nf3
駒を自然に展開しつつ、e5ポーンを狙っている。ビショップを動かす前にナイトを動かせ。
これはラスカーの示す原則である。理由は大きく分けて二つある。
一つ目の理由は、ナイトはビショップに比べて足が遅いから。
二つ目の理由は、ナイトの最適な場所はビショップに比べて限られるから。
2...d6
フィリドールディフェンスを明示、多くのプレイヤーは2...Nc6を好む。
近年のtopGM間では指されることが少なく、定跡の研究では白良しとされているが咎めるのは実際むずかしい。
3.d4
黒番が受身になっているのでいっきにセンターをもらいにいく一手。3.Bc4もあるが、3.d4のほうがメジャー。
これでクイーンサイドのビショップも動かせるようになる。
3..Bg5?
けっこう遭遇するが疑問手。続く白の手によってこのg4Bを失うことが多い。
黒番にとってこのBはグッドBのため大切にしたほうがよい。
グッドBとは自身のポーンによって利きを妨げられないBのことである。
(3...exd4、3...Nf6、3...Nd7と指すべき)
4.dxe5!
すばらしい一手。4...dxe5 5.Qxd8+ Kxd8 6.Nxe5では黒番勝ち目なし。
4...Bxf3
黒番はストラテジー的にもタクティクス的にも疑わしい陣形に突入。
4...Nc6などでポーンをギャンビットする人もいるが疑わしい。
5.Qxf3
取り返しつつ自然にQを展開、白番はこれで手得をしている。また黒番の一番の弱点f7を狙っている。
5...dxe5
半強制手
6.Bc4
黒Kを狙いながらBを展開。黒番はこれを受けなければいけないので主導権を握っている。
6...Nf6?
疑問手。非常に自然な一手であるが、今回はf7に利きを足すべきだった6...Qf6や、6...Qe7、6...Qd7など。
7.Qb3
好手。基本的なOPの原則は二度同じ駒を動かすべきでないとあるが、今回は明確な狙いがあるため例外である。
7...Qe7
苦しいが受けなければいけない
8.Nc3
駒の展開を続ける。Qxb7でも十分白優勢に思える。
8...c6
b7に利きをつくり白のQxb7を防いだ。
9.Bg5
このピンは非常に強力である。黒番の数少ないアクティブピースに制限をつけ、Qの動きも制限する。
9...b5?
悪手である。十分な展開ができていないのにうかつな一手。
10.Nxb5!
好手。もちろんNは死んでしまうが、それ以上の価値をもつイニシアチブを握れる。
10...cxb5
半強制手
11.Bxb5+
当然の一手
11...Nbd7
半強制手
12.O-O-O
ロングキャスリング!攻撃的なロングキャスリングによって白は攻めを緩めることなくKの安全を確保。
12...Rd8
半強制手

13.Rxd7!
好手。イニシアチブはこのように暴力的なサクリファイスを可能にする。
13...Rxd7
当然の一手
14.Rd1
白の攻めはまったく緩まない
14...Qe6
もう敗勢なので関係ないが悪手
15.Bxd7
すべての駒が展開されているのでフィニッシュへ
15...Nxd7
16.Qb8!!
強制メイト発動である
16...Nxb8
強制手
17.Rc8#
この形のメイトにはオペラメイトという名前がついている。