naruzo's Challenge 「函館決戦! 初陣編④」

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敗戦スタートしてしまった。

とはいえ、負け自体は気にならなかった。

むしろ、手が読めない、タクティクスが見えなくなってしまった

事が気になった。

第一ラウンド終了後、昼食。

事前にお弁当を発注してもらっていた。

負けた後なので、ご飯がのどを通らない。。。。

。。。なんてことは無い。

元々プレッシャーとか感じない性格なのでパクパク食べる。

 

午後になって第二ラウンド。

naruzo白番。

相手は、小学2~3年生だろうか?Tくん。

このTくん、ほっぺがプッくりしていてめちゃくちゃかわいいのである。

今大会は、子供たちとの対戦も楽しみにしていたので

Tくんとの対戦は願ったり叶ったり。

それにしても、第二ラウンドが始まっても、以前脳みそダウンだった。。。

 

Tくん。なんとスラブ。

こんなチビっ子がスラブを指すとは驚いた。

naruzoの4.Bf4から5.c5は、以前当ブログでも書いた ”アナンドの手”。

カルポフは、こうは指さない。

早々にe3と指す。

ところで、このc5という手は誰が良く指すんだろう?

知っている方、教えてください。

棋譜を見てみたいので。

早い段階で、黒のNh5はあったと思う。

h3が遅いのはnaruzoの落ち度。

黒の9...Bf8は一目違和感を感じる。

別に今ビショップをf8に引く必要は無い。

と、注意されそうな手だが、これがTくんの感性である。

恐らく、バックランクのチェックを防ぐ意味だろう。

だとしても、今引く必要は無い。。。。とは大人の熟成された感性。

Tくんは、いつくるかわからない危機に対して慎重なのだ。

そういう性格なのだと思った。

だとするならば、11...bxc5はどうだろう???

ここで開放的にしてしまうのは白が指しやすくなりそうだ。

naruzoが黒なら11...b5と抑え込んでしまうだろう。

こうなると白が意外と手を作りにくい。

恐らくTくんは、ポジショナルプレーが合っているかもしれない。

11...bxc5や12...a5~13...Ba6なんて、モロ教科書の手である。

もっとTくんは、のびのびと自由に感性のまま手堅く指せば

一気に強くなる子だ。。。そう直感で思った。

負けたら負けたでどの手がいけないのか先生に聞けばいい。

一気に駒がさばけた。

15.Rb7は結構考えた。

当然考慮する一手なのだが、なかなか読めない。

全く手が読めなくなっていた。

なんか”抜け”があるんじゃないか?と疑心暗鬼になってしまう。

最後20...Re7は悪手だろう。

元々ポジショナルプレーの感性であるTくん。

そうであるにもかかわらず普段攻めるチェスをやっているのかな?

と思った。

Tくんの元々の感性と実際に普段指しているチェスとの間に違和感を感じた手だ。

Tくんの感性では20...Re7は、モヤッとした手だったろう。

手堅くいくなら23.Qxa5だろう。

しかし、全く手が読めないので紛れる恐れがある。

局面を単純化してから黒のa5の

ポーンを取る本譜23.Bd6の方が実戦的だと思う。

 

途中33...Qc8にもハッとさせられた。

「こういう手も指せるんだ~。。。」


白はもっと早く寄せれたと思う。

しかし、手が読めないので一貫して手堅くいった。

途中ステイルメイトの恐れもあったと思うが

なんとか初OTB初勝利することができた。


(※余談ではあるが、この勝負、書いてある棋譜が

naruzo、Tくん共にしっちゃかめっちゃかであったが

この棋譜はTくんにとっていい教材になるとおもい

後で記憶を頼りに正確な棋譜を書きなおして渡した。

自分の棋譜としっかりと向き合い、どこがいけなかったか

先生やこうへい先生に聞けばいいと思う。

見る人によっては非常に面白い棋譜である)


それよりもTくんの2...c6 4...Nbd7を見て

「この子は強くなる!」

と思った。


色々偉そうに書いたが、naruzoもチェスに関しては真剣だ。

思った事を率直に書かせてもらった。

また、対局中、Tくんの傍でTくんのお父様が観戦していた。

子供が何かを学ぶという場合、親の理解は必要不可欠だ。

そういう意味では、Tくんは幸せ者である。

観戦中、お父様も心の中で「頑張れ!頑張れ!」と

応援していたはずである。

Tくんも、目の前に得体のしれないおっさんが座っていたのでは

実力の半分も出せなかったと思うが、

この子は強くなるよ!間違いない!

naruzoの勘はよく当たるのである。