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ねぇ、チェスを教えて♡と、街で出会った美少女から相談を受けたとします。美少女ではなく、可愛いオトコの娘でも別にいいです。

その時絶対にやってはいけないコト。それは「実践が一番!とりあえずやってみようか?」だと思います。

右の図を見てください。チェス盤に駒を並べ終わったところ。


ここから白が第1手を指して戦いが始まるわけなんですが、ここからどうやって初心者のオトコの娘に手取り足取り教えたらいいのでしょうか?


とりあえず…さぁ、やってみようか?

オトコの娘「・・・。・・・。・・・。あ、あの、ボ、ボクどうしたらいいですか?(うるうる涙目)

そうです。どんなゲームでも、ボードゲームのド初心者はまずどうやってゲームを始めればいいのか判らないのです。

将棋だと「将棋で一番強い駒は飛車と角だから、この駒が使いやすいように初手は飛車先の歩を突くか又は角道を開けましょう」……などと、初心者からすれば、それ自体そもそもどのくらい理論的なのかすらよく判らない説明を受けて、ひとまず棒銀戦法とか教わったりしますね。


ではチェスの場合は?

チェスの第1手はどう指すべきなのか?それがこれからしばらくの間の、にゃんこむすめぶろぐのテーマなのです!(どーーーん☆

上の図をじーーーーーーっと見つめてください。

駒が物凄く密集していることが判ります。くっつきすぎです。キングが自分でクイーンが綾崎ハーマイオニー、ルークがハーマイオニー・グレンジャーだと仮定すると、何だかいろいろ悶々としてきませんか?

ていうか、チェスで最初に動かせる駒はポーンとナイトの2種類しかないんですよね。

で、ポーンは元の場所から初めて動かす時に限り2マス動かすこと出来ます。

つまり1つのポーンにつき2種類の動かし方があるわけです。ナイトは2つあってそれぞれ2カ所に動かすことが可能です。よって

ポーン=8個×2= 16通り
ナイト  =2個×2=  4通り  白の初手は合計20通り、ということになります。

で、これをこれから1つ1つ検証していこうというのが、とある将棋の序盤ソムリエに何かを勧められた結果、一昨日ぐらいに思いついた企画なんですが、飽きたらすぐやめると思います。ていうか、既に飽きはじめてすらいます。


さて、今回はとりあえずこんな手順を紹介しましょう。
通称フールズ・メイト(訳:アホんだらのキングが詰んだ)と呼ばれている最短手数定跡。

1.f3

白、キングサイドのビショップの前のポーンを1つ進めます。多分、右のお耳が痒かったんでしょう。
 

綾崎ハーマイオニーのお耳はうさ耳が一番似合うと思います。

 

 

 


1....e5

黒の初手、キングの前のポーンをぽーんと2マス突き出しました。いや、ダジャレてなんかいないんだよ?
そんなことより黒のキングは頭が寒くないんでしょうか?







2.g4

白、ナイトの前のポーンを2マス。この時の白のポーンの形をポーンチェイン といいます。

ポーンは斜めの駒を取るという性質がありますから、このように斜めに繋がると鎖で繋がれたようにしっかりとした陣形になるのです。
鎖というより階段みたいですけど。 


 2....Qh4 #


あきらめなさい工藤君…この事件はもうチェックメイトよ。灰原哀

 白に受けの手がないことをご確認ください。

あ、# はチェスの棋譜ではチェックメイトの記号です。 恥ずかしがってるわけではありません。



そんなわけで、このゲームは2手で終了しました。何も知らないオトコの娘を捕まえてきて、ロクに教えずにゲームを始めたら4人目ぐらいの子がこういう手順の餌食になるかもしれません。
そのまま毒牙にかけないでくださいよ?(くすくす....)


まぁ、あれです。定跡なんて覚えきれないし覚えるだけじゃダメなんですけど、初心者にはやっぱり最低限のセオリーは教えてあげないとチェスの魅力に気づいてもらえないわけです。


ま、多少は勉強も必要ということで・・・。

ハリー・ポッター曰く。「ハーマイオニーが勉強してたおかげだよ!」(『ハリー・ポッターと賢者の石』より)

いやぁ、さすがハーマイオニーですね!(何この結論)