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理想型の阻止

yamajunn
Dec 3, 2011, 4:58 PM 2

黒の対策1

前回は白番からみた理想型についてセオリーに沿って考えてみました。

今度は黒の立場から見てみると、黒は白の理想型狙いに対して何らかの対策が必要だと思われます。現実のオープニングを見るとだいたい3つの方針があるように思われます。

一つ目は、「白がe4、d4の形を作るのを阻止する」事で、次が「白がe4、d4の理想型を目指すのに対して、ポーンをぶつけて行く」事で、最後が「e4、d4の理想型は作らせても、別の形で勝負する」事です。

 

順番に見ていきます。まずは「白がe4、d4の形を作るのを阻止する」ということですが、ポーンやナイトを使ってe4やd4のポーンを取ってしまえるような形にします。

なお、白は必ずしも1.e4〜2.d4(又は1.d4〜2.e4)を狙う必要は無いのですが、取り敢えず説明の都合上、白は可能なら必ずこの形を狙うと仮定しておきます。

 

(1図)

 

先に1.e4から見ます。次に2.d4としてくる手が見えているわけです。ここで言っている「白がe4、d4の形を作るのを阻止する」というのは、「2.d4としたらそのポーンを取ってしまえるような形にする」ことで理想型を阻止するということです。

 

 

この場合、1...e5(オープンゲーム)や1...c5(シシリアン・ディフェンス)とすれば、2.d4に対して、2...exd4または2...cxd4としてd4のポーンを取ってしまえるということです。(それでも2.d4とする手もありますが、ここでは白が避ける事にしておきます。)

 

この形ではもう一つ、1...Nf6(アリョーヒン・ディフェンス)という手も有ります。今度は2.d4なら2...Nxe4として理想型を崩す事が出来ます。

 

(2図)

 

今度は1.d4の場合です。今度はd4のポーンはクイーンで守られているので、このポーンを取りに行く手は有りません。

この場合も次に2.e4を防ぐような手を考えると、1...d5(クイーンズ・ポーン・ゲーム)、1...Nf6(インディアン・ゲーム)、1...f5(ダッチ・ディフェンス)があります。いずれも2.e4ならそれぞれ2...dxe4、2...Nxe4、2...fxe4としてそのポーンを取ってしまいます。(この場合も敢えて2.e4とする変化もあるようです。)

 

以上の黒の指し方は全て比較的、メジャーな指し方になります。

 

 

黒の対策2

次の黒の対策は、「白がe4、d4の理想型を目指すのに対して、ポーンをぶつけて行く」事です。

この場合は一気に組み合わせが増えます。やはりまずは1.e4の場合、黒がいきなり1手目からポーンをぶつける形から考えてみます。

(3図)

 

これはスカンジナビアン・ディフェンスと呼ばれる形です。d5のポーンを取っても取らなくても、理想のポーンの形にはできなくなります。なお、同じ意味で1...f5という手も考えられますが、fファイルは白黒とも最も弱いファイルのため、ここを伸ばすのは一目危険です。(一応調べると、Fredと名前が付いている様です。)
今度は、1.d4に対して、黒が1手目から駒をぶつけてみます。
(4図)
まずは黒は1...e5とぶつけます。これもあまりメジャーではないようですが、Englund  gambitという名前がついています。
また1.d4に対してはもう一つ、ポーンをぶつける方法があります。
(5図)
今度は、1...c5とぶつけます。これはオールド・ベノニ・ディフェンスという名前が付いています。
ここまで、黒が初手からポーンをぶつけて行く手は、スカンジナビアン・ディフェンス以外はいずれもマイナーな変化の様です。
さて、次は白が1.e4〜2.d4(又は1.d4〜2.e4)とする間に、黒が2手目にポーンをぶつける展開です。
ここから図で示すオープニングでは、ぶつかったポーンをすぐに取り返さずに、白はe4 d4の形で待機する事もできますが、どちらからもポーンを取る手が有り、緊張感をはらんでおり、前回挙げたような理想型に組むのは容易では無くなっています。
(6図)
白の2手に合わせて、黒は1...e6〜2...d5とします。これはフレンチ・ディフェンスという指し方です。
(7図)
同様に、1...c6〜2...d5とポーンをぶつけます。これはカロ=カン・ディフェンスト呼ばれる指し方です。
同様の手法は他にも考えられます。
(8図)
1...d6〜2...e5とします。上の2つに比べると、ぐっとマイナーな指し方になります。Maroczy Defenseという名前があるようです。
(9図)
同様に、1...d6〜2...c5とぶつけます。これは名前がついてないみたいですが、この後、3.Nf3 cxd4 4.Nxd4となればオープンシシリアンの形になります。
さらに1...b6〜2...c5というのも考えられますが、ほとんど指されていないようです。
一応は、他に1...f6〜2...e5や、1...e6〜2...f5、1...g6〜2...f5という指し方も考えられますが、やはりfファイルを開く指し方は危険だと思われるので、考察から外します。
以上の様に、1.e4〜2.d4の理想型を阻止するする方法も、色々と考えられ、その内の幾つかは名前もついてメジャーな指し方であったりします。
次回は、理想型を阻止するのではなく、理想型を許してもそれに対抗するような指し方を見てみます。

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